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2006年に医療観察法病棟開設伴い、この病棟に勤務する看護師全員がCV PPP
(包括的暴力防止プログラム)のトレーナー資格を取得しました。
その中で、より良い看護を研究する上でトレーナーを指導する立場のインストラクターの存在が
必要となり、取得することになりました。
インストラクターになって、身体的暴力、言葉の暴力に対して、自分も相手(患者さん)も守りつつ、
感情的にならずに、信頼関係を保ったまま、うまく解決できるようになりました。
今までだと一人に対して大人数で対処していたところがありました。
しかし、今では会話による解決、自然な流れの中での解決ということが可能なりました。
CVPPPは構成要素の一つとして「対話することで患者さんとのコミュニケーション、仲間だという意識を
持ってもらう。」というのがあります。実際に会話によって興奮状態の患者さんが落ち着ちつくと、
この資格を取って良かった、役に立った。と思います。
人間関係(=患者さんとの関係)が以前より築きやすくなったのも実感しています。
精神科では同じ病名でも患者さんによって全然症状が違うことがあります。見えないところが多く、
治療の道のりが一人一人全然違う、対応の仕方が全然違う。そういうところが難しく感じますが、
面白くもあります。
医療観察法病棟で初めて受け持った患者さんが他害行為のある
患者さんで、最初は押さえつけてしまったり、怒りに対して怒りで
返してしまったり、と冷たい対応をしてしまったりしたことも
ありました。しかし、あるとき(その患者さんは)会話によって
精神が落ち着くことが分かりました。
そして、CVPPPの研究を深めるようになり、その必要性を感じ、
インストラクターの道を進みました。
この患者さんは自分にとって、スキルアップのきっかけであり、
ターニングポイントであり、そして忘れられない患者さんとなりました。
精神科で看護をやってみたかったというのもありましたが、最初は人づてに紹介を受けて就職しました。
特殊の分野であるという面では、最初はとまどいました。
勤務を始めてからは「こういうものもあるんだ…」という感想でした。
しかし、実際に勤務にあたってみて、新しい発見の連続でした。人と人との関わりが仕事になるので
とてもやりがいを感じています。外科や整形外科とちがってケガや傷が治ったり、骨がくっつりたりと、
目に見えて治るのがわかるわけではないですが、見た目に分からない分、患者さんの状態が
良くなったと分かったときは余計に嬉しく思います。
また患者さんとの距離も縮まる、信頼関係が築けるというのが面白く感じます。
精神科は怖いとか暗いうイメージがありますが、勤めてみると意外にそうでも無く、実際に利用者さんが
日に日に良くなっていく姿を見ることが出来て自分でも達成感を感じるし、患者さんも喜んで頂けます。
最初は病院の場所もよくわかりませんでしたが、働きだしたら、通勤が大変とか立地が悪いと
感じたことはありませんでした。イメージと実際は全然違う。
これから入ってくる新人の方たちにはそのようなメッセージを送りたいです。
インストラクターになって指導者として、
院外で「トレーナー研修」が 出来るようになりました。
今年度は院外でも研修会を開催する予定となっています。
現在は病院内で月1回勉強会を開いています。同じ職場の人たちだと
いい加減にになりがちなので気をつけていきたいですね。
長野県ではCVPPPのインストラクター資格を持つ人は私のみ。
医療の現場で関わる人であれば、一般の人でも受講は可能。
色々な人たちにCVPPPの重要性を知ってもらいたいです。